Vantage Point

アメリカアートの真髄 -photorealistic painting-

今日はSan Jose市内にある、San Jose Museum of Art（SJMA）に行ってきた。John Miroという画家のExhibitionをやっていたが、それよりも面白かったのが常設展の方だ。

自分でも今日初めて気づいたのだが、私はphotorealistic paintingという分野が好きらしい。今日、一番いいな、と思った絵もRichard Estesという画家の絵だった（注　この絵はSJMAには展示されていない）。

以前から、Edward Hopperの、特に「Nighthawks」が気に入っていて、PCの壁紙なんかにしていたが、どうやらEstesも芸大時代にHopperの絵を勉強したりしていたようだ。

色のバランスとそれによって生まれる全体のイメージは絶妙であり、計算しつくされているはずだが、どちらにも共通しているのは極めて機械的に、「温かみ」を排除した形で、描写にのみ徹している点だ。対象も「意味」を削いだ風景ばかりであり、逆にそれがクールに映る。ただただ、そこにある風景を切り取っただけのものだ。

なぜかこの手の作風はアメリカ人ばかりのように感じる。もともと人種も建物もつぎはぎだらけの人工国家。Surfaceだけで「深み」のないお国柄の反映か。その「瞬間」をその「切り口」で切り取れるのは恐らくアメリカ人しか出来ないのだろう。

自分も昔から写真をやっているが、昔も今もこういった無機質な風景ばかり撮っているから分かるが、不思議なことに、この手の作品は一枚単独で展示するより複数枚並べて展示した方が相乗効果を生み易く、逆に一枚一枚が引き立つ。

美術館に行って、「これは」という作品に出会うことは滅多にあることではない。いい一日だった。

untitled by Estes

Nighthawks by Hopper

ベストスコア更新（たぶん）

今日も先週に引き続きゴルフ。Par 70の短いコースで、56、50の106。Par 72換算で109くらい。自己ベスト更新って言っていいかな。

Sand Hill Road

今日、CNN Money.comのVCに関する記事を読んでいたら、Sand Hill Roadの意味がどうしても分からなかった。

His new company, FirstRound, makes relatively small commitments to entrepreneurs with big ideas - usually in the $250,000 to $750,000 range, which is generally too small and risky for Sand Hill Road - and sticks with them long enough to determine which business plans will work and which should be taken out back and shot.

調べてみたら、Sillicon ValleyのTop Tier VCが集まるところっていう隠語なのね。。SequoiaやらKleinerやら老舗のTop VCが軒を連ねている通りとのこと。アメリカのバックグラウンドが無いから、記事一つ読むにしてもこういった単語一つ一つ調べるから結構時間がかかったりする。でもこういった発見はちょっと視点が上がったような、あるいはステップ一つあがったような感じがしてちょっと嬉しくなる。

でも考えてみれば、「毎晩、六本木で遊ぶ」、「毎年、元旦に靖国神社に参拝に行く」と言った場合、その場所が、その人のパーソナリティーなり信条を暗に表したりして、それは全ての言語に共通するんだね。

クリスマスパーティー

12月25日は同僚で集まってクリスマスパーティー（今年4回目、たぶん）。

先輩の家でやることになったのだが、何と他の先輩がお菓子の先生をやっている奥さんを連れてくる&料理するのは男3人、という状況になり大わらわ。まずいもん出せないし、その割にはメンツが心許なし。前日の24日は仕事をすっぽかして、献立を考えて、しかも、こっちの25日は日本でいう元旦みたいな感じで、ほとんどお店が閉まっているので、早々に仕事を切り上げて、買い出しに行くことに。

ちなみに献立は生エビをソースに浸して食べるやつ（うーん、名前がわからん）、野菜スティック、スモークサーモン（ここまで前菜）、スペイン風オムレツ、プチトマトと舞茸と鶏肉の炊き込みご飯、で、メインがローストビーフ。

お昼休みに高級肉屋でローストビーフ用の肉を買って、夜はWhole foodsという日本でいうQueen's Isetanみたいなちょい高級系のスーパーでお買い物（素材の良さで腕の悪さをカバーしようという作戦）。

先輩と二人で行ったのだが、イヴの夜に独身男二人で買い物してるって明らかに怪しい。。シーフードコーナーでエビを買った時に、お前らよく食うなってからかわれて、「いや6人分だよ」って返事したら「照れんなよ」みたいな顔で返されたし。。まぁ、こっちはイヴなんかどうでもよくて、25日が本番だからね。日本と違って。

当日も開始時間の3時間前から仕込み開始。エビとかスモークサーモン並べるのも、それってセンスねぇよ、いやこうだろ、とか若干、喧嘩気味で見かけ倒し作戦を実行。ローストビーフに塩コショウとローズマリーをなじませて寝かせておく。その間に、野菜とか切って、炊き込みご飯、オムレツの準備を粛々としてたら、あ、オーブンに入れる鉄板がない!?　で、急いで唯一あいていたスーパーに買いに行ったりでパタパタ・・。

自分が担当したスペイン風オムレツはというと、教えてもらったレシピ通りにやってたら、そもそも「ジャガイモ3個」って言っても日本のじゃがいもの1個が1.5個くらいのでかさだからやたらでかいオムレツに。しかもフライパンもでかいのしか無かったから超巨大オムレツに。二人がかりでひっくり返した。こっちは味付けとかは簡単だから、形さえ整えば、もう大丈夫。

こんな感じでできた。幸いにも好評頂きました

ちなみに前菜、エビ&スモークサーモンはこんな感じ。見かけ倒し作戦は成功!　みんな驚いてた。

ローストビーフはというと、、

うまく焼けてるかな。。

おー大成功!!

こちらは大絶品。たいへんおいしゅうございました（岸朝子）。

締めは女性のローカルスタッフが作ってくれたティラミス。

これもウマい!　3切れも食べた。

24日の夜はなんだかほんとにブルーだったけど、みんなで集まってワイワイやるクリスマスはやっぱりいいね。

ベストスコア

昨日はこっちで初めてのゴルフ。

出発前に日本でさんざん練習した甲斐あって、ベストスコア115！をマークした

そのあとは、上司の家でホームパーティー。鍋を囲んで、おいしいワインを何本も開けたり、家でカラオケやったりした。

なんとか帰るまでには100切りたいなぁ。

Christmas Present from Secret Santa

今日は会社のクリスマスパーティー。

こっちにはシークレット・サンタというプレゼント交換のイベントがある。

パーティーの前に、各自が、ある社員の名前が書かれたクジを引いて、パーティー当日までにその人宛のプレゼントを買ってくるというものだ。プレゼントを贈った人の名前は最後まで明かされず、最後まで、自分のプレゼントを誰が選んでくれたか分からない。で、シークレット・サンタ。

で、私は何をもらったかというと、ティーバックと、ピンクのパンツ。

Thank you, Secret Santa!

いつ使おう・・・?

Christmas Present from secret santa

スタバ

こっちのコーヒーはいわゆる「黒い水」。。まずい。

今日初めてスタバにいったが、他とは違って「さすが！」というじ。おいしいコーヒーを頂きましたm(__)m　雰囲気も良くて、さすがに本家。

スタバが日本に来てから10年以上。今や大成功しているが、当時は「禁煙の店なんて流行らない」、「食べ物片手に歩くなんて行儀悪い」なんて懸念もあったとのこと。

前者は、逆に、オヤジがスパスパとタバコを吸っていた喫茶店を毛嫌いしていた女性を惹きつけるという効果を生んだし（こちらはそういうマーケティング戦略かもしれないが、Starbucksの社長は事実、大の煙草嫌いとのこと）、後者は、スタバのカップを持って歩いているとなんか都会的でカッコイイというイメージが先行し、結果的に、大成功を収めた。

ウォルマートやeBayのようなアメリカの小売市場を席捲している会社が、ローカリゼーションに失敗して、ほぼ撤退の状況に追い込まれる中で、徹底的に自分たちがやっていたアメリカでのオペレーションに固執し、世界で最もユニークな性向を持っているとされる日本の消費者を攻略した例は極めて希有だろう。

思うに、「生活に根付いた」サービスというのは、海外資本の会社は日本市場の攻略は難しいのではないか。「生活」=「ベース」であり、保守的な日本人はなるべく“変えたくない”と考えるからだ。

一方、日本人が“変わりたい”と思う部分がある。

ハンフリー・ボガードのようなクールさを身につけたいと思うし、アンジェリーナ・ジョリーのような美に憧れたりする。ここのレイヤーは「欧米的なもの」が受けるし、日本に来ても成功の可能性が高いだろう。

スタバは、このレイヤーにあるからこそ成功した。海外資本のホテルが東京に次々進出しているが、彼らも十分な勝算があると踏んでいるのだろう。バーガーキングなんかは、厳しいんじゃないんだろうか。。ファーストフードって「普段の飯」だから。クリスピードーナツはこんな感じみたい。

It was well managed!

たまたま同僚が知り合いからチケットをもらっていたので、今日はサンノゼのHPパビリオンにアイスホッケーを見に行った。

会場に入った瞬間、すごい歓声。席も前から7席目と、かなりいい席だったので、選手同士がぶつかる音、壁に衝突する音、乱闘騒ぎの熱気がすぐ近くに感じられて、スポーツを観て、こんなにエキサイティングしたのは初めてだった。

アイスホッケーって、もうこれは、スポーツというより完全に格闘技。よく乱闘が起こるが、審判も敢えてほっといてしばらく見てるだけ。どっちが氷の上に倒れてからようやく止めに入る。

ただ、一歩引いて冷静に見てみると、いろんなところに観客をエキサイトさせるだけの仕掛けがある。

試合中は、展開に合わせて、BGMが流れたり、"Make some noise!"と観客をあおったり観客参加型になる。また、Quarter間のインターバルは、ゆったりスナックや飲み物がかえるように、たっぷり15分確保してある。また、会場の特定のブロックにカメラを向けると、そのブロックに座っている人たちは踊り出し（皆さん楽しんで踊っている）、それが大スクリーンに映し出されたりするのもあって、これはかなり盛り上がる。もしかしたら、自分が座っているブロックが映されるかも、と思うと、ドキドキしたりして休憩時間中も気を抜けない。完全にAbsorbさせられている。

試合中に、観客の数人がピックアップされて、チームのトリビアクイズみたいのを出されたりするが、その観客が答えるまでは、なんとゲームも中断される。きっと、乱闘を止めないのも、観客を喜ばせるためかもしれない。

これはリピータになるな、と思った。

完全にマーケティングの勝利だ。

帰り際も、各出口にスタッフが立っていて笑顔でSee you、と見送ってくれて、本当に気分がよかった。

アメフトももうすぐでシーズンが終わってしまう。早くチケットとらないと。

Napa

Napa

昨日まで、Napaでワイン漬けの週末を送った。まずは写真だけ。詳細は別途。

アメリカ人の”Buying Power”

アメリカにいて思うのは、とにかく何でも「デカイ」ということ。飲料のボトルも、ランチに出てくるカレーの量も、車の大きさも、おばさんの尻も、とにかく何もかもでかい。

たとえば、小さいもので満足する人が住む国の経済と比較すると、アメリカ人の「消費」というのは必然的に量が多くなるため、それに伴い、経済の規模が多きくなると思う。中盛500円を食べ続けるのと、大盛600円を消費し続けるのとは決定的に違う。

単純な話、大盛（こっちではノーマルサイズ）を食べ続ける人の胃は大きくなり、結果、より多くの食料を欲するようになり、それに伴い、尻もでかくなり、下着もズボンもサイズが大きくなり、車もセダンからSUVに乗り換えるという好（悪?）循環がアメリカ経済の成長を支えているような気がしてならない。変な話、その増え続ける消費が石油の消費を増加させ、あの戦争を誘引したと言っても過言ではないかもしれない。。

こちらでも菜食やヨガが流行ったりしているそうだが、国民全体の価値観の変容を促すようなブームでは断じてない。圧倒的マジョリティは肥大し続ける人たちだ。

小ささの中に美を見出し、残すことを悪徳とするような日本人って非常にバランス取れたいい人種だと思う。

鏡だね。自信持っていい。