「日本代表コーチに大木武氏が就任したことの意味」というコラムを読んだ。
確かに今年のヴァンフォーレのサッカーはスリリングでエキサイティングだった。オシムの
「J1のチームにはないサッカーをやっている。すごく勇気をもって攻めているし、戦術面でも勇気のある戦術を採用している。甲府のサッカーは常軌を逸している。この言葉の意味は、サッカーのために本当にいいことをしているということだ」
というコメントにも全面的に賛成する。
どんな相手でも自分たちのサッカーを曲げずに、ショートパスを徹底してつなぎ、相手の守備を集中させ、空いているスペース(これもすぐ近くだったりする)にパスを送る。そのショートパスがつながる様はホントにエレガント。
コラムにも書いているように、ヴァンフォーレのサッカーのベースは、「ボールをもったら全員が攻撃に責任をもち、相手にボールを奪われたら全員が守備に責任をもつ」サッカーだった。
これは、大木武という監督(ずーっと坊ちゃん刈りだったんだけどスポーツ刈りにしてかっこよくなった(笑))の色が前面に出ていたんだと思う。こんな面白いサッカーやらせる監督は誰だ??とずっと追っかけていた。
彼がリーダーシップを取って、練習中に適当にロングキックでクリアしようもんなら、「コラー!つなげー」と怒鳴ってたりしていたんだと思う。何せ、えっ、ここで??みたいなところでもつながなければならない。
こういうチームを生みの苦しみで、最初の頃はボコスカにやられたりする。自分のゴールの近くでもつながなければならず、ボールをとられたら即、アタッキングゾーンだったりするからだ。
しかし、その内、パスがつながるようになると、「楽しみ」を覚えてくる。あれ、クリアしなくてもつながるんじゃん、と気づく。全員が有機的に動いて、シュートまで持っていけるとサッカーはホントに楽しいからだ。ヴァンフォーレはJ2に落ちてしまったけど、観客を心から楽しませるサッカーをしていた。
オシムがあんなことになって本当に残念だけど、ダブルタケシでもっと強くなってほしい!